地域金融の未来

私がこれまで読んだ中で、地域金融における最高の本です。著者は日本金融人材育成協会 会長の森先生であり、現在の地域金融業界の現状と課題がコンパクトに分かりやすく単純明快に書かれております。中身は大きき分けると「金融機関」「事業者」「税理士や中小企業診断士などの支援機関」の3つに分かれており、今、コロナ対策として挙げられている所謂「ゼロゼロ融資」の問題点など、類書には見られない視点から信用組合・信用金庫・地方銀行などの地域金融について解説されています。今一番おすすめの本です。

 

実践から学ぶ地方創生と地域金融

信用組合・信用金庫・地方銀行などの地域金融が携わった地方創生の成功例が大量の掲載されています。特に「Case 6:ぶり奨学プログラム」の部分は、その大変さと経験されたご苦労が文章を通じて伝わってきて、涙なくては読めませんでした。この本に載っている成功例を共有して日本全国に取り組みが広がっていくといいなぁと思いました。

 

地域金融機関の経営・収益管理―銀行管理会計のケーススタディ

この本は先輩に地域金融の先輩におすすめされて読んだのですが、まだ私には早かったようで、難しくてあまり理解することができませんでした。しかし、無用な本というわけではなく、地域金融機関の管理職の方向けの本であり、収益管理をされているその方々に是非読んでもらいたい本です。

 

地域金融のあしたの探り方-人口減少下での地方創生と地域金融システムのリ・デザインに向けて

本の表紙はかわいいおじさんのイラストだったため、優しめの本なのかなと思っていましたが、実際は、地域金融と今流行りのデータ分析を掛け合わした素晴らしい本でした。素晴らしいですがそれなりに難しく、統計学の素養のある方だとより深く理解できるのだと思います。私のような文系には少し難しかったですが、地域金融の分野にもデータ解析が有効であるということがわかりました。

 

地方創生のための地域金融機関の役割

現在読書中(後ほどアップします)。

 

地域密着型金融の限界とフィンテック

地域金融という言葉とフィンテックが一緒に語られている現在唯一の本ではないでしょうか。本文中の「フィンテックの普及により地理的なエリアという概念が消滅し、ネット上の住民をも含めて顧客とするならば、地域金融の大前提が根底から崩れることになります」という言葉は、まさに目から鱗でした。ですがそこまでフィンテックとキャッシュレスが進むのはまだだいぶ先のことになるのではないかとも感じました。

 

地域金融機関が担う地方転職―ポスト2020の経営人材紹介-

現在、少子高齢化の進む日本では、人材不足の地域が多数存在しています。そんな地域に根差す信用組合・信用金庫・地方銀行などの地域金融が人材紹介ビジネスを始めてみてはどうかという本です。確かに、顧客の事業性評価をしっかりしていれば、その企業に必要な人材も分かるというのは非常にシンプルですが有用なアイデアだと思います。しかし人材紹介ビジネスはそう簡単でもないというのも現実で、全国の地域金融機関でも試行錯誤が続くだろうなぁと感じました。